書評
    あまみの甘み あまみの香り    (奄美新聞 2017年1月21日掲載)

奄美の文化黒糖焼酎の魅力満載
全25蔵を訪問
「あまみの甘み あまみの香り」

「くじらとくっかるの島めぐり『あまみの甘み あまみの香り』ー奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島と黒糖焼酎をつくる全25蔵の話」

鯨本あつこ(くじら)石原みどり(くっかる)共著(西日本出版社刊)

著者2人はNPO法人離島経済新聞社のメンバー。
全国の島と連携しWEB版とペーパー版の「離島経済新聞」を編集・発行。
奄美諸島の黒糖焼酎に魅かれ全25蔵を訪ねる。
 かつて奄美諸島で7年暮らし、その間、鹿児島県酒造組合奄美支部、奄美群島観光物産協会などに勤務したという石原さんと編集長・鯨本さん。コンビで醸造工程による味わいの違い、蔵元の歴史、作り手の人柄、島特有の料理や焼酎の相性まで子細に描写することで、島全体の多様性と魅力が浮き上がる。
結果、文化としての黒糖焼酎と島の旅の案内まで繋がる。読み物としても抜きんでた楽しさに満ち溢れている。
(食環境ジャーナリスト 金丸弘美)